利川イエスパークで器探し|工房めぐりと陶芸体験を楽しむ日帰り旅
木製販売台に置かれた陶器の皿とカップ毎朝使うマグカップを、旅先で一つ選んでみる。そんな買い物が好きなら、京畿道の利川(イチョン)へ出かけたい。陶磁器の工房が集まるイエスパークでは、店ごとに違う色や形を見比べながら、自分の暮らしに合う器を探せる。
「イチョン」と聞いて空港のある仁川を思い浮かべるかもしれないが、こちらは利川市。韓国語では이천と書く。目的地は「이천도자예술마을」、または「예스파크」で検索しよう。同じ利川にあるサギマッコル陶芸村とは別の場所だ。
工房とギャラリーを巡る、生活に使う器を買う、土から作品を作ってみる。楽しみ方はこの三つを軸にすると分かりやすい。陶芸を習ったことがなくても、普段よく使う茶碗や皿を思い浮かべれば、気になるものが見つかるはずだ。
利川は2010年に、ユネスコ創造都市ネットワークのクラフト&フォークアート分野に加盟した。世界遺産に登録された古い町並みという意味ではない。受け継がれる技術と、いまの作り手の仕事がある街として訪ねたい。
最初に決めるのは、見たい工房と帰りの足
ソウル方面から鉄道を使うなら、京江線の新屯陶芸村(シンドゥンドイェチョン)駅が出発点の一つになる。駅名に陶芸村と付くが、出口からそのままイエスパークの店が並ぶわけではない。目的の工房までのバスやタクシー移動を含めて予定を立てよう。
村の公式案内には、カママウル、サブジャッキル、フェランマウル、ピョルマウル、カフェマウルなどの区画がある。全部の名前を覚えるより、気になる工房を二、三軒選び、地図で位置関係を見ておくと歩きやすい。
体験を予約した人は、その工房を中心に前後の予定を組もう。予約がなければ、到着地点に近い区画をゆっくり見て、カフェで休憩し、気に入った店へ戻る流れでよい。広い村を一度で回り切ることより、作り手ごとの違いに触れるほうが面白い。
注意したいのは、街路と店舗の営業時間が違うこと。韓国観光公社の案内でも、工房ごとに営業時間が異なるとされている。特定の作家を目当てにするなら、訪ねる日と開店時間をその工房に確認しておきたい。
店の間は屋外を歩く。雨の日は体験やギャラリーを中心に、晴れた日は少し先の区画まで広げるとよい。車椅子やベビーカーで訪ねる場合は、公共の通路と個々の店の入口を分けて確認しよう。帰りのバスは、利川交通情報センターなどで利用する停留所から調べておくと安心だ。
一枚の皿から、好きな色と形を見つける
複数色の釉薬を施した小さな陶器のボウル器選びに迷ったら、まずは同じ用途のものを比べてみよう。ご飯茶碗なら深さと口の広さ、小皿なら縁の立ち上がり、マグなら取っ手の大きさ。形を一つずつ見ると、きれいだから欲しいという気持ちに、使いたい理由が加わる。
黄色や青、淡い紫など、色のある器も楽しい。同じ色でそろえれば食卓にまとまりが出るし、一枚だけ違う色を混ぜればアクセントになる。普段使っている白い皿の横に置いたらどう見えるか、想像しながら選んでみたい。
青い柄のボウルと花柄のやかんが置かれたショーケース絵付けのある器では、線の間隔や筆の動きにも目が留まる。青い縞模様はすっきり見え、花の絵がある急須は蓋や注ぎ口まで眺めたくなる。使い道が似ていても、模様の密度や形で印象は変わるものだ。
お茶が好きなら、湯のみ一つだけでなく、注ぐ器と受ける器の組み合わせも考えてみよう。容量や蓋の収まり、取っ手の持ちやすさは、見た目とは別の選択基準になる。手に取って確かめたいときは、店の人に声をかけるとよい。
値段を比べる際も、大きさだけで判断しないほうが面白い。どんな土を使い、どう成形し、どこに手間をかけた作品なのか。気になった一つについて聞いてみれば、隣の工房の器を見る目も変わってくる。
花の装飾や植木鉢にも、作り手の個性がある
花飾り陶器とカップでいっぱいの棚イエスパークで出会う陶磁器は、日々の食器だけではない。立体的な花の飾りを付けた作品、脚のある器、部屋に飾りたい花瓶などもある。花びらや葉を一つずつ形にした装飾は、平らな面への絵付けとは違う見応えがある。
少し離れて全体の形を見たあと、近くで細部を眺めよう。飾りに見える部分が取っ手なのか、実際に何を入れるための器なのかは、作り手の説明を聞く楽しみでもある。展示作品と販売品、食器と装飾品を一緒に考えず、用途を確かめたい。
さまざまなサイズの陶器鉢植えの屋外陳列植物を育てている人なら、植木鉢にも注目してみよう。つやのある茶色、土のざらつきを残した表面、ころんと丸い形。同じ植物でも、鉢を変えるだけで雰囲気が変わる。底に排水用の穴があるか、受け皿が付くか、置く場所に合う大きさかも選ぶ手がかりになる。
色や表面だけを見て、特定の伝統技法だと決めつける必要はない。工房に説明を聞き、自分が惹かれる部分を少しずつ言葉にしてみよう。「韓国らしいものを一つ」という漠然とした探し方から、自分の家で使いたい一つへと、買い物が具体的になっていく。
屋外の販売台や祭りの店は、時期によって出方が変わる。普段の訪問では、常設の工房やギャラリーを中心に考え、催しがある日はそこへ寄り道するくらいの予定がよい。
ろくろ体験は、作る内容と受け取り方法で選ぼう
自分で土を触ってみたい人は、工房ごとの体験を比べてみよう。ろくろを回して形を作るもの、手で成形するもの、用意された器に色を付けるものでは、体験の中身が違う。写真の完成例だけでなく、自分がどの工程を担当するのかを見て選びたい。
具体例として、公式サイトのラダン陶芸の紹介には、講師と一対一でろくろを使ったあと、別の作品を自分で作り、色付けもするプログラムが載っている。こうした内容の違いが分かると、初心者でも参加する姿を想像しやすい。
掲載されていることと、希望日に空きがあることは別だ。所要時間、料金、使える言語、子どもの参加条件は、選んだ工房に確認しよう。日本語の説明が必ずあるとは限らないので、言葉が不安なら、実演を見ながら進められるかも相談しておきたい。
短い韓国旅行では、作品の受け取りが重要になる。土から作った器は乾燥と焼成が必要で、その日の帰りに完成品を持ち帰れるとは限らない。完成予定日、受け取り方、日本への発送の可否と費用を、申し込む前に聞いておこう。
帰国までに受け取れない場合は、発送できる体験を選ぶか、完成品の購入を中心にする方法もある。村全体に共通の配送サービスがあると考えず、工房ごとの条件で決めたい。作品を手にするところまで見通せれば、当日は土を触る時間に集中できる。
旅のあとも使う一品を、帰り道に買う
一通り見て気になる器が決まったら、最後にその店へ戻って購入しよう。大皿や鉢を持って村じゅうを歩かずに済み、比較してから納得して選べる。再訪しやすいよう、店名と場所を控えておくと便利だ。
生活用なら、電子レンジや食器洗い機に使えるか、熱い飲み物を入れられるかを確認したい。見た目が普通のカップでも、装飾や素材によって扱い方は異なる。短い説明をメモしてもらうか、商品案内を残しておけば、帰国後も使いやすい。
器は一つずつ包み、薄い縁や取っ手が隣の品に当たらないようにしてもらおう。セットを買うときは、個数と付属品を包装前に確認する。小さな豆皿や箸置きなら、荷物を増やしすぎず、普段の食卓へ取り入れやすい。
食事を加えるなら、利川のサルバッ、つまり米のご飯を中心とした定食も候補になる。ご飯といくつものおかずを味わううち、工房で見た小皿や茶碗の使い道も浮かんでくる。利川市の観光案内にも陶芸村のサルバッ通りが紹介されているが、食事場所までイエスパークの徒歩圏とは限らない。帰る方向に合わせて選ぼう。
イエスパークの日帰り旅は、有名な作品を全部見るより、自分の好きな器を知る一日にすると楽しい。毎日使うカップでも、植物のための鉢でもよい。旅が終わったあと、手に取るたびに工房を歩いた時間がよみがえる一つを探してみたい。
出典
2026-10-12 확인
https://2000yespark.or.kr/intro_2022/intro.php?page=1&sp=input
https://www.2000yespark.or.kr/enjoy/enjoy.php?exp_idx=151&mode=view&page=1&sp=enjoy&store_idx=
https://access.visitkorea.or.kr/ms/detail.do?cotId=9ecb4a78-c6f8-4a97-b799-78d841b6335f
https://www.unesco.org/en/creative-cities/icheon
https://www.icheon.go.kr/eng/contents.do?mid=0201000000
https://www.ck.ac.kr/wp-content/uploads/2025/09/20250918_045125.pdf
https://its.icheon.go.kr/index.view
https://2000yespark.or.kr/intro_2022/intro.php?sp=intro
https://www.icheon.go.kr/tour/