梨大・イデ散歩|梨花女子大学のECC建築と門前ショッピング
木々と店が並ぶ梨花女子大学前の通りソウルの大学街で、建築を目当てに歩くなら梨大(イデ)へ。梨花女子大学の正門を入った先には、地面を大きく切り開いたようなガラス張りの空間が広がっている。ECCと呼ばれるこの建物は、ショッピング街のすぐ奥で見られる現代建築。石造りの校舎や緑の庭との組み合わせにも、この大学ならではの見応えがある。
「梨大」は大学の略称であり、地下鉄駅から正門へ続く街の呼び名でもある。服やアクセサリーを見たい人は門前の通りへ、建築好きならECCの外観へ。韓国の陶磁器や工芸に関心がある人には、学内の博物館という寄り道もある。博物館は基本的に平日の開館なので、買い物だけの日と同じ感覚で週末に予定を入れないようにしたい。
建築見学を先に済ませ、帰りに通りの店をのぞくと歩きやすい。新村や弘大のにぎわいとはまた違う、大学の正門を中心にした小さな街歩きが楽しめる。
梨大駅から、まずは大学の正門へ
梨大駅3番出口最寄りは地下鉄2号線の梨大駅。大学博物館の公式案内では2・3番出口から正門へ向かうルートが示されている。地図には「이화여자대학교 정문(梨花女子大学正門)」を入れると、広いキャンパスの別の入口へ案内されにくい。駅と正門の間は店の並ぶ通りで、少しずつ坂を上がっていく。
正門に着くとECCが視界に入り、博物館はその向かい側、左手の石造りの建物にある。博物館を見たい日は閉館時刻を優先し、先に展示を見てから屋外へ出よう。ECCの外観が目的なら、正門から続く軸線に沿って、建物の全体像を確かめるところから始めたい。
梨花女子大学は現在も授業や研究が行われている大学だ。屋外も含め、訪問できる範囲は当日の学内表示に従う。一般見学用の建物と教室・研究室を区別しておけば、見学のために校内をあちこち探し回る必要はない。
ECCは、下からも上からも眺めたい
ECCのガラス壁の間にある通路と階段ECCはEwha Campus Complexの略。フランスの建築家ドミニク・ペローが設計し、2008年に完成した。特徴は、巨大な箱を地上に置くのではなく、施設を地中に収め、その間に谷のような通路を通したこと。両側の長いガラス面から光を取り込み、奥の大階段が地上へつながっている。
正面からは、ガラスの縦線が奥へ収束する様子がよく分かる。歩く位置を変えると、壁に映り込む空や周囲の校舎、階段の重なり方まで変わる。設計の知識がなくても、視点を移しながら眺めるだけで面白い建築だ。出入口がいくつも並んでいるが、その先すべてが観光客向けの見学通路というわけではない。
屋根の上は、庭のような風景
ECC上部の庭園の小道上部に回ると、低木や園路のある緑地が広がる。さっき見ていた大きな建物の屋根だと気づくと、地形と建築を一体にした設計がいっそうよく分かる。公開されている園路から、谷状の通路を見下ろしてみよう。地上では庭、下では建物の壁という二つの見え方を比べるのが、ECCを訪ねる楽しみだ。
雨天や積雪時には屋外階段が歩きにくくなるため、上と下の両方を回ることにこだわらなくてよい。昼間ならガラス面と植栽、古い校舎の違いを見比べやすく、初めての訪問にも向いている。
ECCの「地中に入れる」という設計は、外観だけの工夫ではない。建築設備に携わったUponorの事例紹介によると、地下6層からなる建物の中央に谷を設け、内部へ自然光を導いている。さらに地熱や地下水を活用し、コンクリート内に通した配管で熱を蓄えたり放出したりする仕組みも採用した。庭の下に施設を収めることが、景観と冷暖房の考え方につながっているのだ。
こうした設備自体を観光客が見学するわけではないが、屋外からガラス面を眺める際の手がかりになる。地下施設なのに大きく空へ開かれている谷は、採光のための空間でもある。写真に写る大胆な形と、学生が日常的に使う室内環境を同時に成立させようとした建築として見ると、ECCの特徴がより具体的に分かる。
石造りの本館と、韓国美術の小さな寄り道
梨花女子大学の石造り本館の外観本館の石壁には凹凸があり、縦長の窓や尖ったアーチが連なる。ECCの薄いガラス面を見たあとでは、こちらの厚みや手触りを想像させる表情が印象に残る。近代の校舎と現代建築を一度に眺められるのは、梨大を建築散歩の目的地にする大きな理由だ。外観見学と館内への立ち入りは別なので、本館は許可された屋外の場所から楽しみたい。
展示を見るなら梨花女子大学博物館へ。陶磁器、書画、木工・金属工芸、服飾などのコレクションを持ち、韓国の暮らしと美術を知る手がかりになる。建物の形を眺めたあとに、器や衣服の形へ目を移すという組み合わせも面白い。所蔵品がすべて常時展示されているわけではないため、目当ての分野がある人は開催中の展示を選んで訪れよう。
2026年10月確認の基本開館時間は月〜金曜9:30〜17:00、入館無料。土・日曜と祝日、展示替え期間は休館する。とくに冬の展示替えには注意し、出発前に博物館の観覧案内を確認したい。月末水曜には時間延長の案内もあるが、通常の平日と同じ予定にせず、その日の開館情報を見てから組み込もう。
陶磁器が好きなら、所蔵品の「白磁鉄画葡萄文壺」を知ってから訪ねたい。白い器を画面に見立て、鉄の顔料で葡萄の枝や葉を描いた朝鮮時代の壺で、濃淡を付けた筆の運びが特徴だ。器の輪郭だけでなく、描かれた線を絵画のように見る楽しみがある。現物の展示状況はその日の案内で確かめ、所蔵品と常時展示品を同じものと考えないようにしよう。
服飾に関心がある場合は、博物館内の「澹人服飾美術館(담인복식미술관)」に関する展示案内を確認したい。張淑煥教授が収集した朝鮮時代の衣服、装身具、家具などの寄贈を基に設けられた部門で、王室や士大夫層の服飾文化につながる資料を持つ。門前で現代の服やアクセサリーを見る日でも、博物館では装いを歴史の側から見るという組み合わせができる。
門の外に戻ったら、服と小物を見て歩く
梨大前は、ファッションや美容の店が集まる街として知られてきた。大きな商業施設を順番に回るより、駅へ下る途中の店先を見比べるのに向いている。昔の旅行記事に載る店がそのまま残っているとは限らないので、特定の店を目指す場合は現在の所在地を確かめておこう。
服選びで覚えておきたいのが「프리사이즈(フリーサイズ)」の表示。一つのサイズで販売しているという意味で、誰にでも合うという保証ではない。肩幅や着丈、試着できるかを先に尋ねると選びやすい。交換・返品の条件も店ごとに違うため、会計前に確認を。サイズ選びが難しければ、バッグや小物から見るのも手だ。
散歩後の食事やお茶は、大学の外で探すと選択肢を比べやすい。一人なら一品ずつ注文できる定食や麺類、同行者がいれば取り分ける料理など、メニューの注文単位を見て選びたい。「大学前だからどこも安い」と考えず、店頭のメニューを見て決めよう。買い物中心なら門前に時間を残し、建築中心ならカフェでひと休みして新村へ向かう、と目的に合わせて締めくくれる。
緑の季節も、枝の見える冬も
雪が積もった梨花女子大学のキャンパス新緑の時季はECC上部の庭と石造校舎を一緒に眺めるのが楽しい。冬は木々の枝越しに建物の輪郭が見え、雪が積もれば庭の印象も変わる。ただし、積雪や花の見頃を前提にしなくても、ガラスと石、地上と地下を見比べる建築散歩として成り立つ場所だ。
観光時間が短い日は、梨大駅から正門、公開されているECC外部を見て門前の通りへ戻るコースに。展示まで楽しむ日は、博物館の開いている平日に時間を取る。帰りは梨大駅へ戻れるほか、新村方面へ歩き続けることもできる。隣同士の大学街でも、梨大では建築、新村では本屋や飲食店というように目的を分けると、それぞれの街の違いがよく見えてくる。
出典
확인일: 2026-10-12
https://cmsfox.ewha.ac.kr/ewha140/history/history.do
https://cms.ewha.ac.kr/user/ewhawelcome2/download/EWHA_CampusGuide%28kor%29_2019.pdf
https://cms.ewha.ac.kr/user/ewhawelcome2/download/guide_kor.pdf
https://museum.ewha.ac.kr/museum/watching/info.do
https://museum.ewha.ac.kr/museum/index.do
https://museum.ewha.ac.kr/museum/watching/come.do
https://korean.visitseoul.net/mapo-around/ECCEwha-Campus-Complex/KOP028338
https://inews.ewha.ac.kr/news/articleView.html?idxno=70936
https://www.perraultarchitecture.com/data/news_1dab7/fiche/2485/20180503_dossier_de_presse_10_ans_ewha_en_54928.pdf
2026-10-25 일본어 보완 검수: 설비 공급자 Uponor 공개 원문에서 지하6층·지열/지하수·콘크리트 축열배관 확인. 대학 박물관 소장품 전시 기록에서 백자철화 포도문 항아리의 재료·농담, 대학 해설 자료에서 담인복식미술관 기증 경위 확인. 과거 전시를 현재 전시로 소개하지 않음.
https://www.uponor.com/en-us/r/ewha-campus-complex
https://awcms.ewha.ac.kr/museum/exhibition/pstExhibitions.do?article.offset=0&articleLimit=8&articleNo=12825&mode=view
https://awcms.ewha.ac.kr/museum/education/education.do?articleNo=9385&attachNo=5341&mode=download